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2007年12月

2007年12月28日 (金)

鋼の錬金術師(18)

ウィンリィをキンブリーの人質に取られたエルリック兄弟。
アームストロング姉と砦にも中央の手が伸びて来る。

ホークアイはブラッドレイの息子の正体を知ってしまう。
”影”から見張られているホークアイは、マスタングにも冷たい態度を取る。

エドの機転と周囲の協力で、傷の男とドクター・マルコー、メイ達と再会する。雪の中でのキンブリーとの攻防、ホムンクルスの秘密、国家の暗部、次々と起きる事件が読者を飽きさせない。そしてエドとアルの貫こうとしている思いへの共感を呼ぶ。

アニメとはまったく異なる展開だが、これが本来の物語なのだろう。数少ない先が楽しみだと思える漫画である。最終回まできちんと描いて欲しい。今は途中で投げ出すのが当たり前になりつつあるので(苦笑)





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2007年12月20日 (木)

黒博物館スプリンガルド

藤田和日郎は、伝奇物や猟奇がらみの作品を描くのがとても上手い。並の作者なら元のネタに飲み込まれてしまう所を、自分の物語としてきちんと”語る”事が出来るからだ。


今回のネタも、倫敦の怪人「バネ足ジャック」に題材を取っているが、彼らしい人間味あふれるストーリーに仕上げている。


歪んだ人間の中にある純粋、その逆に表向きは善人でも、利己的な醜さを隠した人間の本性・・・たくみに物語の世界の中に光を当て、闇に隠されたものをあばいていくのだ。


ウォルター伯父様の今後の活躍に期待したい。


伝説はいつでもよみがえるのだ。
心からそれを望むものがいるのであれば・・・・




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2007年12月11日 (火)

秘められた貌

ジェッシィ・ストーンのシリーズ。
サニー・ランドルとの共演もこの作品で終わる。

パラダイスの公園で人気テレビ・スターの遺体が発見された。彼の愛人はゴミ箱の中で同じく遺体となっていた。彼女は妊娠していた。派手なスキャンダルは知事の介入にまで及ぶが、ジェッシィは動じない。

誰もが悲しまない彼の死。そして元妻ジェンのレイプ事件。ジェッシィは公私ともに”愛”について考える事を迫られる。サニーとの良い関係にも亀裂が生じる。精神科医の言葉が作り上げるアメリカ人の愛は、見えない心の動きを無理に見えるものにしようとするジレンマで、更に人々の心を荒廃させていくかに思える。

誰もが愛について考えすぎ、素直に感じる事をやめてしまった社会。

自分の利益に結びつくものこそが愛。ジェンの行動が肯定されるのは、彼女が女としての武器で金も名誉も庇護もすべてを手に入れる事に、何の罪の意識もないからだ。あやまったら負けの国では、己を貫けば勝ちなのだ。

正義なんて、愛なんて、精神科医がいくらでも正当化する理屈を作ってくれる。
俺様正義の国万歳。

これが皮肉でなかったら、なんて寒い世界だろう。


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2007年12月10日 (月)

ベルセルク(32)

まったく魅力が失せてしまった。
どこまで引っ張るつもりなのか・・・・

グリフィスの復活とガッツの超人化のインフレで壊れてしまった世界が、どこへ向かおうとしているのか、意図が全然見えて来ないのだ。もしも世界がグリフィスの台頭で一応平穏を取り戻すのだとしたら、ガッツの方が民衆にとっては邪魔者となるだろう。

魔女っ子が物知り顔をしても、あまりにも説得力がなさ過ぎる。彼女が役不足であるという薄ら寒さだけが感じられる。そしてお嬢様が魔女になった所で、圧倒的な鷹の軍の前で何の役に立つというのだろう。

グリフィスの最終目的が、この世のすべての人間の抹殺であり、それをガッツが阻止するとでもいうお気楽な展開になるなら、そろそろ読むのをやめようと思い始めている。



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2007年12月 9日 (日)

神の雫(14)

「第四の使徒」のキーワードとなる”初恋”にまつわる物語である。


雫と一青、それぞれの”初恋”。二人が兄弟である事は、読者には周知の事実として描かれている。過去の別荘で、幼い二人は巡り合っていた。一青は雫が弟だと気がついていたふしがあるが、雫はもちろん、気がついていない。

雫以外に入った者がいたと匂わしていた別荘のカーヴで、十四歳の一青は青い体験をしていた。それが初恋の相手であり、彼女を探し求める中で、日本と仏蘭西の料理の結合と日本で生まれたワインとのマリアージュを披露する事となる。

雫の初恋の相手は、姿を消した婚約者を探していた。探し当てた相手は、以前とはまったく異なる生活の中にいた。だが、それが”初恋”というものなのだ。思い出の中の人は変わらないが、生きている人間は変化していく。たとえカーヴに保存されていたとしても、ワインが確実に変貌を遂げていくのと同じように。

二人とも、それぞれのキャラクターに似つかわしい”初恋”のエピソードだった。そして『第四の使徒』を巡る対決が始まる・・・




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2007年12月 8日 (土)

本はどこで読むか

日記のデザインを変えてみた。
秋の味覚から、冬の日の読書・・という所だ。


コタツを使う習慣が途絶えて久しい。今の住いはフローリングであり、基本的に椅子の生活であるから。コタツを置く場所はないのである。嫌いではないが、好きでもない。風情や情緒としては、あっても良いとは思うけれど。


寒い時はベッドに潜り込む方が良い。


読書はその方がはかどる。だから枕元に本が積み上がる。読み切れない山が高くならないうちに処分せねばと思うが、年々に読書の時間は減る一方だ。人生は雑用ばかりが増え、自分に費やす時間は消えていく。


それでも、本屋へは行くのだ。


好みの本が見付からなくなった。それは私の好みの文章が、今の流行ではないからだろう。時代を掴むのは或る種の人々には大切なのかも知れないが、読みたくもないものを読み、さも理解している風にする必要は、今の私にはない。


だから・・・数少ない気に入った本を見つけるのはうれしい。


本を抱えて帰る。好きなカップにお茶を入れて、サイドテーブルに置く。少しだけこれから、遠い国へ旅立とう。そこは冬の欧州、ここよりも寒い。でも人の心は温かい、そんな物語を読み始める。



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2007年12月 4日 (火)

BLEACH(31)

織姫ヒロイン化の失敗に気がついた作者が、慌てて修正を始めた感がある。

破面の女達があまりにも小物で、こんな女を相手にしている藍染様の小物ぶりも際立って来る。十刃もウルキオラが第四と判明するが、後の十刃達の小物ぶりも藍染様の価値の下落に拍車をかけていく。

ぐだぐだになり過ぎた物語は、キャラグッズと劇場版で食い繋ぐ哀れな残骸と成り果てた。自己中心的なヒロイン願望姫と自信過剰な主人公は、周囲の人々に迷惑を撒き散らしながら、迷走を続けていく・・・

ピンクの眼鏡のザエルアポロは、キャラクターとして面白い部分もあるが、途中でやられ役として登場するだけの雑魚でしかない事は、はっきりとし過ぎている。

これもそろそろ・・・切りたい作品である。


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2007年12月 1日 (土)

昭和恋々

山本夏彦 、久世光彦 という”時代”に煩い二人が語るのだから、面白くないはずはない。消えてしまった空気は取り戻せないとしても、かつてあった痕跡を二人は丁寧に拾い上げていく作業をしていく。


何が真実であったかは、確かめるすべがない事柄も多い。だが真実を探求する事が、この本の目的ではないのだ。真実はどうであれ、その周囲の残り香を楽しむのが粋とする心情で、描かれていくのだ。


故人になってしまった人に「これは、どういうつもりで?」と聞く事は出来ない。その代わり、その場所へ行く事はまだ出来る。変わり果てた場所であっても、どこかに”時代”は残っているだろう。それを感じる気構えをこちらが所有しているのなら。




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